60過ぎのおっさんです。
数年前から、農家の指導を受けて野菜作りをしています。
野菜作り初心者でしたが、初年度からじゃがいもを含め、
20種類以上の野菜が豊作でした。
やはりきちんと指導を受けて野菜を作ると初心者でも、上手く作れます。
さて、じゃがいもの植え付けの時期になりました。
じゃがいもの植え付けでまず戸惑うのは、
植え付けのときに畑に石灰をまくかどうかです。
『じゃがいもを植える前に土に石灰を混ぜる』と書かれた本やネット情報、
『石灰は不要』と書かれた本やネット情報。
いったいどっちが本当なんでしょう?
結論から言うと、
「じゃがいもの植え付けには石灰は不要」です。
その理由を説明します。
■石灰の効果
野菜を植え付ける前に土作りをします。
この時、土の状態を良くするために、
堆肥や腐葉土や肥料を加えたりします。
それと同時に、石灰を一緒に加えることがあります。
多くの野菜は、弱酸性から中性の土壌を好みます。
でも、日本は雨が多いので、土は放っておくと酸性に傾きがちです。
石灰は土壌をアルカリ性にする作用があります。
なので、酸性に傾き過ぎた土壌の改良のために使われます。
ちなみに、アルカリは、アラビア語で「灰を意味するカリ」が語源です
そこに冠詞のアルがついたことば。
■石灰の種類と効果
土作りに使う石灰は、大まかに3つの種類があります。
どれも土をアルカリ化させますが、効果が少し違います。
○苦土石灰(くどせっかい)
これはドロマイトという鉱物を砕いて作ります。
カルシウムとマグネシウムも含むので、根や茎が強くなります。
土に馴染むまで数週間かかります。
○有機石灰
原料が「貝殻」など自然の物なので「有機」石灰です。
アルカリ化力は弱いですが、まいた後すぐに植え付けができるのが
メリット。
○消石灰
学校のライン引きで使われているあれ。
アルカリ化めっちゃ強いので、ほんとに酸性が強い土壌改良用と
考えた方がいいかも。
■酸性、アルカリ性とは
ここで、基本中の基本、酸性、アルカリ性とはですが、
小学校のときに
リトマス試験紙で青→赤が酸性
赤→青がアルカリ性
ってやりましたよね。
酸性、アルカリ性を詳しく数値化すると、ph(ピーエイチ又はペーハ)
というので、0~14の数値で表されます。
で実は、野菜によって適したphの値があります。
■phと適した野菜
これを見ると、
じゃがいもは、野菜の中でも酸性気味の土壌を好む
ということ。
なので、じゃがいもの植え付けで、石灰を混ぜるのは、
土壌をアルカリ性に傾けるので、じゃがいもには適さないということです。
■土壌が中性やアルカリ化しているとじゃがいもはどうなる?
・じゃがいもがうまく育ちにくい可能性があります。
・途中までは順調によく育っていたのに、
草丈15cmほどから育たなくなり、その後収穫まで育たない場合があります。
・なんとか収穫に至ったとしても、新しいイモの発生がほとんどなかったり、
イモが大きく育ってない場合があります。
・新しくできたイモの表面がザラザラしたり、
独特の病斑が出る「そうか病」になる確率が高くなります。
・じゃがいも栽培を何度も行っていて、いつも収穫量に満足できない場合は、
もしかすると土のphが問題なのかもしれません。
■土のphを測る測定器
じゃがいもを植え付ける場合、土の酸性度が心配な場合は、
次のような測定器があるので、利用されるとよいでしょう。
値段も3,000円台と手頃で評判も高いのでオススメです。
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■おまけ
私がじゃがいもを栽培するときは、即効性の普通化成肥料とカルシウムを
植え付けのときにまきます。追肥でも化成肥料を使います。
速効性の普通化成肥料酸度が強く、ジャガイモの栽培に向いてると思います。
私の畑のじゃがいもの栽培の記事がありますので、参考にしてください。
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