めまいで困っている方、たくさんいると思います。
原因が何か見つかれば、その治療をすればいいわけですが、
原因がわからないで、困っている方もいると思います。
私は長年自然療法で、指導や治療をしていますが、原因不明のめまいが
短期間で良くなった例があります。
その意外な原因とどうやって改善したか、説明したいと思います。
☆めまいが出るまでの状況
20代後半の男性。
電車の車掌10年目です。
3年前頃から、寒いときや温度が急に下がったときなどに、
頭痛から始まり、ふわふわしためまいがでて立てなくなるほどになっていました。
今年の冬は、そのふわふわしためまいが一日中続き、毎日続くようになり、
仕事は3か月休職中。
病院では、MRIやCTで脳や頸椎を調べましたがが異常なし。
めまいの検査・血液検査・眼科・耳鼻科でも異常がありませんでした。
特に薬もなく、困り果てて、私達のところに相談にきました。
☆意外なところに原因が!
生活の状態などいろいろ話を聞いたり、からだの状態を観察していたら、
原因らしきもののがわかってきました。
まず、この方からだが大きい。
身長は185cm近く、体重は80kg以上。
結婚後、16kgも太ったそうです。
運動は、小学校から高校までサッカー、就職して運動は全くしなくなりました。
からだが大きいので、仕事のとき無理な姿勢をしていることが多いとのことでした。
実際からだの状態を観察すると、猫背ぎみで姿勢がよくありません。
また、首や肩がぱんぱんに硬くなっています。
なるほど、この方はこの首と肩のこりがめまいの原因ではないかと思いました。
ずっとスポーツしていた方がぴたっと運動を止めると、からだが硬くなっていろいろ障害がでてくるケースが少なくありません。
また、背の高い方に多いですが、猫背になりがちで、その姿勢の悪さも、首や肩のこりを生じさせて、いろいろ障害がでやすくなります。
首や肩のこりが強くなれば、当然頭部への血行が悪くなり、頭痛がでたり、平衡感覚が悪くなってふわふわしたりします。
寒い時期は、特に首や肩のこりがつよくなったり、血行が悪くなるので、症状がでやすくなります。
この方も、最初は寒い時期に症状がでています。
☆めまいが短期間に改善した方法とは!
(1)姿勢
まず、首や肩がこらない姿勢にするようにしてもらいました。
この方は、背が高いのと職場の環境により、猫背になっていました。
猫背を治して、首や肩が凝らないように、次のように説明と指導しました。
○背中が丸くなると、頭が前に垂れ、
それを起こすために、首の筋肉が緊張した状態になります。
○常に首の筋肉が緊張している状態が続くと、首や肩のこりが強くなります。
○そのために、姿勢を良くすることが大切ですが、単に背筋を伸ばそうとしても、すぐ元に戻ってしまいます。
○ではどうするかというと、骨盤をぐっと立てる状態にします。 おへそを前に突き出す感じです。その場合注意することは、 背中を反らせないことです。立てた骨盤の上にまっすぐ背骨が乗って、その上に頭が乗る感じです。
○その姿勢を保てれば、首の筋肉が緊張せず、首や肩のこりが減ります。
病院の医師は、体型とか筋肉の状態とかを観察するような勉強はしてきていませんので、
その方面からのアプローチは苦手です。
病院の検査で全く異常がなければ、体型や筋肉の状態、また生活環境などをさぐる必要があると思います。
(2)温熱療法
首や肩のこりは、姿勢の改善とともに、私達が行っている温熱療法で、首肩のみでなく
全身を温めて、こりを緩め、血行を良くしてあげました。
めまいの原因が、首や肩のこりとわかれば、自分でもできることはいろいろあると思います。
ただ、指圧やマッサージ等は、かえってこりを助長することがありますので、入浴や温泉、サウナ等で温めるのがいいと思います。
それと、姿勢を注意すること。
☆経過
この方は、1回の温熱治療で、毎日続いていためまいは、翌日は出なくなりました。
ただし、こり感は変わらず。
こりは長年ですから、これはすぐには変わらないと思いますが、姿勢と温熱療法を続ければ徐々に改善します。
この方は、都合4回の温熱治療で、めまいはほとんどでなくなり、仕事に復帰しました。
こり感も徐々のとれてきてきます。
☆まとめ
原因不明のめまいで困っている方、首や肩のこりを改善
するようにしてみてください。
その場合、まず姿勢の改善、こりは自分に合った温熱療法がいいと思います。
ヨガや水泳やダンス等の全身運動もいいと思います。
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