みそ汁の塩分が、高血圧には影響しない理由とは!

私はみそ汁が大変好きで、3食必ず飲んでいます。

でも、血圧が高かったりすると、みそ汁を飲むのを気にする人がいると思います。

私たちの診療所を受診される高血圧の患者さんたちも、「血圧のために塩分は
減らしているよ。みそ汁は薄めにしてる。」と話されます。

そんなあなたに朗報です。

みそ汁の塩分は、血圧には影響しないんです。

逆に、みそ汁を飲んだ方が、血圧が下がったり、血管年齢が若返るという効果が
認められています。

「え、え~」と思いますよね。

今回は、その説明をします。

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1.塩分で血圧が上がるしくみ

ヒトの血液や細胞内外の体液は、一定の塩分濃度に保たれています。
出血したとき、血をなめるとちょっとしょっぱいですよね。
あれは、血液中に塩分がある証拠です。

塩分を摂りすぎると、血液中の塩分濃度が上がります。
からだは、それを薄めようと水分を血管中に取り込みます。

その結果血液の量が増えて、血管内の圧力が増えて血圧が上がります。

塩分を摂りすぎると、通常は腎臓から排出されますが、塩分の排出がうまくいかないと、、血中の塩分が増えて、血圧が上がると考えられます。

2.みそ汁に含まれる塩分量は?

みそ汁の塩分の量って、とても多いように感じますが、
実は、意外と少なくて、1杯あたり1.2~1.5g前後です。

塩分が多い食品や料理を見ると、みそ汁より断然塩分が多いものが
たくさんあります。

まず、みそ汁よりそれらの食品や料理に注意する必要がありますね。

出典:日本高血圧学会より

3.みそ入りエサを使ったラットの実験

広島大学の渡邊教授は、「食塩感受性のあるラット」、
つまり食塩によって血圧が上がる体質のラットを使って実験をしています。

・普通のエサを与えたラット
・塩分入りエサを与えたラット
・塩分と同じ濃度のみそ入りエサを与えたラット

この3群d血圧の変化をみました。
その結果が次の図表です。

出典:渡邊敦光、Hypertension Res29:731-738,2006より作成

塩分を増やしたエサでは、血圧が上昇していますが、
同じ濃度のみそ入りエサでは、血圧は普通のエサを食べていたラットと
あまり変わらなかったという結果です。

つまり、みその塩分では、血圧は上がらなかったということです。

4.高血圧学会の研究

これは、平成25年の高血圧学会総会で発表された研究結果です。

方法は、東京都内の人間ドックを受診した、平均年齢55歳の男性102名に
みそ汁の摂取頻度と血圧の関係を聞き取り調査した結果です。

みそ汁摂取低頻度群:5日間で0~2杯
みそ汁摂取中頻度群:5日間で3~5杯
みそ汁摂取高頻度群:5日間で6~15杯


出典:日本高血圧学会第36総会研究発表より

結果は、みそ汁摂取のどの群でも血圧には影響しなかったということです。

みそ汁摂取が一番多い高低頻度群では、1日1~3杯飲んでいることになりますが、
それでも、血圧に影響していません。

5.みそ汁で摂る塩分は、なぜ血圧に影響しないのか?

ラットの実験結果や高血圧学会の研究結果をみると
塩分そのものを摂取する場合と、みそと一緒に塩分を摂取する場合って
からだの中での、塩分の動きが違うようです。

考えられるのは、

・塩分をみそと一緒にとると、みそが塩分を排出してしまう。
・みその成分が、血圧を下げるように働く。

ということでしょうか?

共立女子大学の上原教授によると、

◎腎臓を通過する塩分は、通常1%がからだの外に出るが、みそ汁として塩分を
 摂った場合は、2.5%と、倍以上排出されるとのこと。

◎みそには、水分を排出させる作用もあるので、血中の水分が増えて血圧が上がるのも
 抑えられるそうだ。

◎みそには、血管を広げる作用もあるようなので、それによっても血圧の上昇が抑えら
 れるとのこと。

みそ汁によって、血圧を改善したり、血管年齢を若返らせるにもいいようです。

◎まとめ

塩分の摂りすぎで問題になるのは、塩(NaCL)のナトリウム(Na)が血圧を上げる原因と考えられているからです。

みそ汁の具(野菜・芋類・海藻類)もたっぷり使えば、それらはカリウム(K)が多くとれます。

カリウムはよけいな塩分(ナトリウム)をからだの外に排出する働きがあるので、さらに血圧の改善にいいと思います。

みそ汁の塩分は実は意外と少ないし、また、みそ汁自体は血圧を上げないこと発表されています。
血圧が高くても、みそ汁を我慢しなくてもいいです。

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