踵や足裏が痛くて病院を受診すると
「足底筋膜炎」とかって診断されることがありますね。
病院だと、足底筋膜炎の治療の基本はまず、休息と安静ですよね。
でも、日常歩かないわけにはいかないから、休息と安静は難しい。
抗炎症剤や湿布、テーピングや靴の中敷きを変えるなど・・
でも、なかなか良くならないことが多いです。
私たちの診療所にも、「足底筋膜炎」の方はたくさん来ますが、
皆さん、病院や治療院の治療で良くならないので、受診されます。
足底筋膜炎は、痛みの出てる患部の問題ではなくて、
足底筋膜炎になる原因があるわけで、
それを治さないと、よくなりません。
1.足底筋膜炎の原因
(1)歩き方
先日受診された53歳の女性の会社員。
30代から、水中トレーニングや加圧トレーニングなどで、
良く運動していた方です。
筋力は十分にありますが、
1か月前から急に、歩いたときに右の踵の痛みがでて困ってました。
病院では、「足底筋膜炎」で、
やはり、痛み止めや湿布や靴の中敷きを変えるなどの治療で、
あまり歩かないようにの指示です。
ちっとも良くならないので、私たちのところに来ました。
そこで、歩き方を聞いてみました。
「1日1万2000歩ぐらい、(正しいと言われる歩き方の)
大股で、踵から着地して、親指で蹴って一生懸命歩いています。」って、
「ああ、やっぱりね・・」と思いました
どういうことかというと・・・
●踵で着地するのは、踵という点に力がかかるので、
ものすごく、踵に負担がかかります。
●そのあと、からだを前に運ぶために、足の親指で蹴らないといけないので、
踵から足親指に伸びる足底筋膜に強い力がかかります。
●一生懸命歩けば歩くほど、踵と足底筋膜に負担がかかります。
長年、その歩き方をしていれば、痛みがでるのは当然です。
そこで、踵や足底筋膜に負担のかからない歩き方を指導しましした。
◎足を着地するときは、”踵”と”足の外側”と”5本の足指のつけ根と足指”
で着地してからだを支えます。
”足裏の面”で体重を支えるので、踵への負担は大幅に減ります。
◎歩くときは、親指で蹴らない。
特に日本人の場合、からだの重心がうしろにあるので、
親指で蹴らないと、からだが前に進まないのです。
◎重心をもっと前の方にかけるようにして歩けば、
親指で蹴らないでも歩けます。
そうすれば、足底筋膜への負担も大幅に減ります。
(2)足底筋
足底の筋肉は、ある程度収縮していることが大事です。
なぜかっていうと、足裏の筋肉が収縮していることで、
足裏のアーチができて、歩行時のクッションになります。
歳とともに、足底の筋肉が弱ってきて、
足裏がベターとのびてきます。
足指もベターとのびてきます。
土踏まずやアーチ構造がなくなってきます。
5本指の靴下を履いている人がよくいますが、
あれは、足指がのびて、開いてしまうので、
足底のアーチ構造を保つためには、良くないですね。
足底の筋肉が収縮しているとともに、
親指以外の足指も適度に握りこまれていて、
足を着いたときに、足指先の腹の部分がしっかり床に着いていることが大事です。
足底筋を鍛えるのに、足指の握り込み運動をするといいですね。
◎まとめ
足底筋膜炎は、歩き方を治すことと、足底筋を鍛えて足底のアーチ構造の回復
これが、根本的治し方です。
あとは、入浴や温泉等で足を良く温めて、血行を良くしたり、足底筋を緩めること
もいいですね。
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