オートファジーの仕組みと、病気の治療に応用できるのか!

病気の予防や治療

オートファジー
大隅教授がノーベル賞を受賞されて、
おじさんも初めて知りました。

 

    オートファジーは、ギリシャ語で

「オートは自分、ファジーは食べる」
 

という意味なんだって。

それで、この仕組みがないと、
人間も、動物も植物も生きていけないことを知ってとっても驚いた。

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1.オートファジーとは何か?

オートファジーって、簡単に言うと、

「細胞内のゴミの掃除システム」

もう少し詳しくいうと、

「細胞内の古くなったタンパク質などを
新しいものと入れ替えるシステム」なんだね。

この働きで、我々は生きていけるし、病気にもならないで済んでいるんだって。

【ここで問題です】
・我々は、1日に何グラムくらいタンパク質を摂っているのでしょうか?
・1日にからだで必要なタンパク質は、何グラムくらいでしょうか?

【答え】
・我々は、体重1kgあたり、1gのタンパク質を摂ってる。
体重60kgなら60gくらい食事から摂ってるよ。
・ところが、からだで必要なタンパク質は、食事から摂っている量の
3倍くらい必要なんだって。

じゃー、その足りないタンパク質は、どうするの?

それが、オートファジーの働きなんだ。

オートファジーの働きで、体内の古くなったタンパク質がリサイクルされ、
新しいタンパク質に置き換えられるので、食事から摂りきれない分が
補われるわけ。
すばらしい仕組みだね。

 

2.オートファジーが病気の治療に役立つのか?

我々のからだの細胞は、常に生まれ変わっているよね。
古くなれば、新しい細胞に置き換えられる。

白血球は数日で、皮膚は約1カ月で新しくなる。

寿命が短い細胞は、古くなっても新しい細胞と
すぐに置き換えられるけど、

問題は、寿命が長い細胞。
寿命が長い細胞は、細胞自体は長期間置き換えられないので、
細胞の中のゴミをきれいにしておく必要があるよね。

ゴミがたまってくると、
いろいろ不都合なことが起こりやすくなる。

特に脳のような神経細胞は、長いものは寿命が100年を超し、
(もうこれは人間の平均寿命よりも長い)

分裂したり、生まれ変われない細胞は、
壊れて変質したタンパク質などのゴミを取り除くことができない。

たとえば、

パーキンソン病やアルツハイマー病などでは、
脳に異常なタンパク質がたまっている特徴がある。

そこで大切になってくるのが、
細胞をきれいにするオートファジーだ。

ネズミの実験では、
神経系でオートファジー機能が欠損したネズミでは、
徐々に歩き方が変になり、
小脳機能が低下したような歩き方になったって研究がある。

これは、脳の神経細胞に、ゴミ(変成したタンパク質)がたまったことが原因らしい。

脳に障害を起こす難病も、オートファジーの働きが活性化されれば、
予防できたり、症状の改善になるかもしれないね。

 

3.オートファジーとダイエット

オートファジーは、
細胞の中の脂肪でも糖でも分解する働きはあるけれど、
太っている人の脂肪細胞は、オートファジーが働く大きさより、
かなり巨大なので、オートファジーでやせるのは、ちょっと難しいようだね。

 

4.オートファジーとアンチエイジング

オートファジー機能は、平常時でも常に働いているけれど、
細胞が栄養不足になると、特に活性化する機能だ。

栄養が不足してくると、自分の体内の細胞をリサイクルして、
エネルギー源や新しいタンパク質を作ろうとしてくれるわけだ。

絶食したり、軽い断食は、オートファジー機能が活発になって
細胞内がきれいになって、アンチエイジングになり、
長生きになるかもしれない。

実際に、マウスやサルの実験では、
カロリー制限した方が、
長生きすることが確認されているね。

カロリー制限は、オートファジー機能が活発になるだけでなく、
老化を遅らせ寿命を延ばす働きをする、「サーチュイン遺伝子」が
働き出すこともあるようだ。

 

◎まとめ  

 オートファジーは、私たちが健康で生きていくために
 なくてはならない機能。

 まだまだわかっていなことが多いけれど、
 今後、
医療分野への応用はたいへん大きいと思いますよ。

 栄養不足でも、健康で長生きはできないけれど、
 栄養過剰でも、オートファジーの機能低下で、
 健康で長生きすることに支障がありそうだね。

 「栄養不足にならない腹八分目が、アンチエイジングになり、
 健康で長生きにつながる」のでは、と思っている。

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