腹式呼吸の胸式呼吸との違いとコツを解説!

腹式呼吸が歌や発声や楽器演奏にも腹式呼吸が大切だと思っている方は多いですよね。
また、健康や美容、ダイエットなどにも腹式呼吸はいいと認識されています。
でも、なかなか腹式呼吸がうまくできないとか、
正しい腹式呼吸のやり方を知りたい方というニーズも大きいようです。

情報検索をしても、腹式呼吸のやり方について同じような説明が多いのですが、
私は、尺八演奏家で、武道や整体を通して治療の指導もしているので、呼吸法に関しては詳しいです。

誰にでも簡単にできる腹式呼吸の胸式呼吸との違いとこつを、
わかりやすく解説します。

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1.胸式呼吸と腹式呼吸の違いって?

よく、胸式呼吸と腹式呼吸の違い、
胸式は胸で呼吸する。
腹式は腹で呼吸する。

文字どうりですが、胸式でも腹式でも、空気の出し入れは肺です。
腹式がお腹に空気がはいるわけではありません。

◎胸式は、主に胸郭を動かして肺に空気を入れる。
◎腹式は、主に腹部を動かして肺に空気を入れる。

ということですね。

で、腹部を動かした方が、空気の出し入れが増えるので、声を出したり、
楽器を演奏したり、新陳代謝が良くなるので美容と健康にもよいと言われるわけです。

どうして腹式呼吸の方が空気の出し入れが増えるのかは後ほど説明します。

2.正しい肺の位置とは?

腹式呼吸を上手く行うために、まず肺の位置を正しく認識することから始めましょう。

肺の大きさって、案外正しくわかっていないと思います。

左右胸の付近だけでなく、
下は肋骨の下部、
上は、鎖骨の上の方まで、
後ろは背中の方まで
肺は広がっています。

解剖図を見て、肺の大きさを良く認識しておいてください。

肺の大きさを正しく認識して、
そこに空気の出し入れをするようにしただけでも、
胸式でも、腹式でも、呼吸は深くなると思います。

3.呼吸ってどうやって行われているか?

呼吸って、肺自体が動いて呼吸できているわけではありません。

肺自体は動きません。

じゃー肺を動かしているのは?

それが肺の周りの筋肉、横隔膜です。

主に、肺の周りの筋肉動くことで呼吸する胸式呼吸。

腹部が動いて横隔膜が動くことで呼吸するのが腹式呼吸。

でも、両方良く動いた方が効率よく呼吸できるわけです。
腹式呼吸でも、肺の周りの筋肉が良く動いた方が、上手く呼吸ができるわけです。

4.腹式呼吸を上手くできるコツとは?

腹式呼吸を上手く行うためには、
肺を動かしている筋肉の動きを良くしてあげればいいわけです

じゃあ、肺を動かす筋肉の筋トレをすればいいの?

って思うかもしれませんが、私はそうではないと思っています。

ほとんどの人が、肺を動かす筋肉が硬くなって動きが悪くなっています。

なので、筋トレではなくて、
まず、肺を動かしている筋肉の緊張をとってあげることが、
呼吸を上手く行うために大切になります。

(1)リラックスした姿勢

呼吸に関係する筋肉を良く動かすためには、
まず、リラックスした姿勢が大事です。

正しい姿勢ではなくて、リラックスした姿勢とあえて言っときます。

正しい姿勢というと、
胸を張って、背筋を伸ばして、頭が上から糸で引っ張られている感じとか、
壁に背中をくっつけて、踵からお尻、背中、後頭部がまっすぐになる感じとか
誤解している人が多いので・・

一般に正しい姿勢と言われている姿勢は、からだのあちこちが緊張していて
リラックスしていません。

その証拠に、正しいと言われる姿勢をしばらく続けていると、疲れて姿勢を保っていられません。

本当の正しい姿勢というのは、リラックスした姿勢です。

リラックスした姿勢と言っても、だらっと力を抜きすぎた姿勢ではなくて、
「からだのどこにも余計な緊張がないけれど、からだを支えるために必要な緊張はあり、
いつでも動ける姿勢」ということです。

よけいな緊張がないと、呼吸に関係する筋肉の緊張もないので、
呼吸がしやすくなります。

余計な緊張がない立ち方や座り方は、別記事を参考にされてください。

今までの姿勢で息を深く吸うのと、
リラックスした姿勢で息を深く吸うのを比べてみると、
明らかに、リラックスした姿勢で息が深く吸えることがわかります。

腹式呼吸を上手く行うためには、まずリラックスした姿勢が大事です。

からだに緊張がある状態で、腹部を一生懸命動かして腹式呼吸をしようとしても
すぐ疲れて、うまく出来ないし、
腹式呼吸の意識をやめたら、すぐ元の呼吸に戻ってしまいます。

(2)肋骨の筋肉を緩めてあげる

呼吸筋が動きやすいリラックスした姿勢の次は、
すでに硬くなっている呼吸筋を緩めることです。

呼吸に関係する筋肉は、肋骨の間にもあります。

肋骨の間の筋肉は、日頃考えたこともないでしょうが、
肋骨間の筋肉を緩めると、
とても胸郭の動きが良くなり、
深い呼吸ができるようになります。

肋骨間の筋肉を緩める方法ですが、
手指を握って
手指の第二関節のところを使って、
肋骨を上下にゴリゴリこすります。

マグロの中落ち2

自分で肋骨をゴリゴリできるところは、まんべんなく行います。

最初は痛いと思いますので、力は軽く始めてください。

毎日続けていると、痛みが薄れてくるので、だんだん力も強くしてみてください。

これをやったあと呼吸をしてみると、肺が大きく動いて、深く呼吸できることがわかります。

(3)腹筋を緩めてあげる

肺を動かしている横隔膜。
これは、お腹の動きに連動しています。

腹式呼吸というのは、お腹の筋肉を大きく動かすことで、
横隔膜の動きを良くし、肺によけいに空気を取り込める
状態にする呼吸ということです。

お腹の筋肉を大きく動かすためには、腹筋の筋トレではなくて、
お腹の筋肉が硬くなっているところを緩めることです。

これは、両手指を使って、みぞおちからお腹全体の硬くなっているところを探して、
両手指で硬くなっているところをマッサージして緩めます。

お腹の筋肉を緩めて、呼吸をしてみてください。
前より楽に大きく呼吸ができるはずです。

◎まとめ

腹式呼吸をうまく出来るためのコツですが、

・肺の大きさを正しく認識する
・からだによけいな緊張がないリラックスした姿勢をとる
・肋骨間の筋肉を緩める
・腹筋を緩める

以上のことを行った上で、お腹を大きく動かして、鼻で呼吸してみてください。
お腹を使った腹式呼吸が無理なくできるはずです。

以上のことを行っていると、日頃意識しなくても、自然と腹式呼吸の深い呼吸に
なりやすくなります。

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