今年も、梅雨のうっとうしい季節になってきました。
日本は、どうして毎年毎年決まって梅雨のうっとうしい季節があるのかって
いつも疑問に思っています。
また、梅雨のとき「梅雨前線」って聞きますが、梅雨時期に
ずっと日本列島に居座っているのも不思議です。
そこで、梅雨のしくみとか、梅雨前線とか、どうして梅雨前線が停滞するのか
を調べてまとめてみました。
まず、前線とは何か?です。
◆前線とは
簡単に言うと、
前線は、暖かい空気と冷たい空気がぶつかった場所です。
そして、
前線ができると、天気が悪くなります。
どうしてかって言うと、暖かい空気と冷たい空気がぶつかると、
暖かい空気は冷たい空気に比べ軽いので、
暖かい空気は上に押し上げられ、冷たい空気は下にもぐりこみます。
暖かい空気が上に押し上げられて上昇気流ができると、
雲が出来やすくなります。
作られた雲から雨が降りやすくなるので、
前線ができると天気が悪くなる理由です。
◆梅雨前線とは
春から夏の間に、日本列島にできる前線が梅雨前線です。
梅雨前線がどうやってできるかというと、
オホーツク海高気圧(オホーツク海付近の冷たい空気)と
太平洋高気圧(小笠原諸島付近の暖かい空気)
がぶつかってできた前線と一般的には説明されています。
でも、実際天気図を見ると、梅雨前線って西の方までずいぶん長いですよね。
不思議だなと思っていました。
最近その理由がわかりましたが
実は、中国大陸の方の冷たい空気(大陸気団)も
太平洋高気圧とぶつかって前線を作っていたんですね。
下の図
↓
次の疑問は、日本では、梅雨前線が1か月以上も日本列島に停滞しますが、
どうしてなんでしょうか?
◎梅雨前線はなぜ、停滞するのか
6月頃って、
「オホーツク海高気圧」と「太平洋高気圧」の力が同じくらいの強さ
なのだそうです。
すもうでいうと、がっぷり四つで、両者が動けない状態。
オホーツク海高気圧と太平洋高気圧ががっぷり四つに組んで動けない状態で、
その境目にある梅雨前線も動けない状態です。
これが梅雨期に、日本列島に梅雨前線が停滞してしまう理由です。
両者の力が拮抗すればするほど、梅雨が長引いてしまうってことです。
梅雨前線が停滞して梅雨があまり長引いて欲しくないですが、
空梅雨も水不足になり困りますし、
梅雨がすぐあけて猛暑っていうのも困りますね。
梅雨時期は、毎年どこかで水害でたいへんな被害がでていますよね。
適度な雨量で、適度な期間で梅雨って終わってほしいものです。
◎停滞前線とは?
停滞前線とは、動きが遅くてあまり動かない前線のことです。
梅雨前線は、停滞前線のひとつです。
◎秋雨前線との違い
秋雨前線のできるしくみは、梅雨前線と同じです。
違うのは、発生する時期だけです。
毎年9月上旬から10月中旬にできる停滞前線が、秋雨前線です。
◎梅雨のしくみ
・梅雨前線はすでに4月後半ごろにできてるようです。
この頃は、まだオホーツク海気団の方が強いので、梅雨前線は、日本より南の上空です。
・5月頃から日差しが強くなって、気温が上がってくると
小笠原気団の力が強くなって、前線が北へ上がってきます。
・6月頃から
南から北上してきた梅雨前線が、
最初に沖縄や奄美諸島にかかってきます。
このタイミングで、「数日間雨が降ると予想される」と気象庁が判断すると、
「梅雨入り」となります。
↓
・6月後半ごろからますます日差しは強く、気温が上がって
南の小笠原気団はさらに力が強くなり、前線を徐々に北に押し上げます。
梅雨前線が北上して、沖縄の方から前線がかからなくなる地域がでてきます。
その地域で「梅雨前線が遠ざかって、数日間晴天が続く」と予想されると、
気象庁からその地域の「梅雨明け」宣言が発表されます。
梅雨明けは、地域によって日付は違ってきます。
以上が梅雨のしくみです。
さいごに
日本は、地球上の地理的条件で、梅雨は免れませんが、
恵みの雨となっている場合もあるし、
災害は困りますが、梅雨にも上手につきあうしかないですね。