姿勢が悪い、猫背だから、良い姿勢にしようとして背筋を伸ばすと、
かえってつらい、背中や腰が痛い、息苦しいとかの症状がでて困っている人
たくさんいると思います。
これは、一般に言われている”正しい姿勢”の認識が間違っているからなんですね。
私は長年、からだの使い方や自然療法の指導や治療をしています。
からだについての常識は、実際は違っていることは多いです。
姿勢に関しても、だいぶ違っています。
☆背筋を伸ばすとつらくなる例
Yahoo知恵袋や教えてgooとか見ると、姿勢が悪くて背筋を伸ばして姿勢を正すと
かえってつらい人の相談があります。
猫背なのですが直そうとして背筋をまっすぐにすると息が苦しいのです。なぜですか?
私は子供のころから猫背でした。
普段まったく意識しないのですが、傍から見るととても丸まっていて
かっこ悪いそうです。家族からはよく、もう少し背すじを伸ばしなさいといわれます。また背すじがピンと伸びた正しい姿勢で作業をすれば、
長時間のデスクワークなどは楽になると、いろいろな人や文献から見聞きしました。しかし何度かチャレンジしてみたのですが、
どうしても気が付くと丸まってしまいます。
背すじに意識を集中すれば、顔が前に突き出てしまいます。
さらに顔の位置も気にしていると、とても仕事なんかできません。そして何よりもツライと思いました。
楽になるどころか背中が痛くて仕方ありません。
むしろ体に悪くすら感じます。
回答を見ると、たいていは筋力の問題で、解決には筋力アップのようなことが書いてあります
が、ちょっと違うと思っています。
☆正しい姿勢は筋力で維持するものではない!
姿勢悪かった人が姿勢を良くしようとして、背筋をのばしてつらくなるのは、
筋肉が疲れるわけです。
筋肉で良い姿勢を保とうとするのが、そもそもつらくなる原因です。
”姿勢は筋肉で保つのは、当たり前”と思うかもしれませんが、
そうではない方法があります。
それは、”骨格でバランスとって姿勢を保つ方法”です。
イメージでいうと、逆さにした竹ぼうきを手の平の上でバランスをとってる感じです。
人間では、骨格を主としてからだのバランスをとって立つ感じです。
からだのバランスをとるために、こきざみに多少筋肉は使いますが、
余計な筋肉は使わず、筋肉疲労は少ないので、つらくならず、疲れにくいです。
これに対して筋力で立つ方法は、竹ぼうきでいうと、ロープや針金で固定したイメージで、
人間では、筋肉疲労をおこして、つらくなったり、長く姿勢を保つことができません。
からだの動きも制限されます。
背筋を伸ばして筋力でよい姿勢を保とうとすると、
今まで悪い姿勢で硬くなっていた筋肉疲労に加えて、
姿勢を良くするために使われる筋肉疲労が加わって、
つらくなったり、痛みがでたりするのは当然です。
☆背筋をのばした、まっすぐの姿勢が正しい姿勢ではない!
正しい姿勢というと、背筋をピンと伸ばして床に対してまっすぐな姿勢って言われますが、
これは、前に書いたように筋肉を使って姿勢を保つので、疲れます、つらいです。
長続きしません。
また、床に対してまっすぐがいいといろいろな文献にも書いていますが、
これもちょっと違うと思っています。
人間のからだは直線の棒状ではないので、まっすぐを保つには筋力を使います。
そのために、背筋を伸ばしてまっすぐにする姿勢を保つと疲れます、つらくなります。
実は人間の骨格構造は複雑なので、床に対してまっすぐがバランスのとれる位置ではないんですね。
そこが、ちまたの文献や情報が間違っているところだと思います。
骨格構造的に正しい、立ち方や座り方があります。
別の記事に詳しく書きましたので、参考にしてみてください。
自然療法で沢山の人を治してきた、尺八吹きおじさんが伝える中高年の健康管理に大切な事 笛吹きおじさんの、中高年が健康で快適に生きるための情報 - 笛吹きおじさんの、中高年が健康で快適に生きるための情報 |
自分で姿勢が悪いと自覚している人は多いと思います。自己流で正しい姿勢をとっても、すぐ疲れて長続きしませんよね。一般的に言われている正しい姿勢というのは、実は誰でも疲れるんです。今回は、正しい姿勢が疲れる理由と、長く姿勢を維持できるホントの正しい姿勢を解説したいと思います。 ある方の姿勢の相談で、こんなのがありました。背筋をまっすぐにしても2分くらいで疲れてきてしまいます。腹筋を鍛えてみたのですが、変化なしです。というより、同年代の人より腹筋はあるみたいです。問題は、骨盤、背骨の歪みかもしれ... 正しい姿勢が疲れる理由と疲れない方法を解説! - 笛吹きおじさんの、中高年が健康で快適に生きるための情報 |
骨格構造的に正しい姿勢をとると、筋力をあまり使わないので、背中や腰がつらくなったり、痛くなったりしないので、試してみて下さい。
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音楽家で体に興味があるのであれば、山本篤先生の講座はお役に立つはずです。
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その他、文献
『アナトミー・トレイン 第2版―徒手運動療法のための筋筋膜経線』トーマス・W. マイヤース (著)
『背すじは伸ばすな!』山下久明(著)