疲れない立ち方って、当たり前ですが、安定して長く立っていられる立ち方です。
でも、世間一般で言われている、いわゆる正しい立ち方・・・
「踵から頭まで直線で、背筋まっすぐにして立つ」で立ってみると、
首や肩のあたりがめちゃくちゃ疲れるわけです。
安定もしていないし、疲れて長く立っていることもできません。
疲れない立ち方は、足裏の重心の位置が大切です。
簡単なことですが、これがわかると、
ほんとに安定して疲れないで立っていることができます。
立ち仕事や、立っていることが長い場面では、とても重宝します。
さらに、からだのパフォーマンスも上がります。
そこで、立ちっぱなしでも疲れない立ち方を解説します。
1.疲れない立ち方は、背筋まっすぐではない!
先日もテレビ番組で、何チャラ整骨院の院長先生がでてきて、
正しい立ち方は、
「壁に踵と、お尻と、背中と、後頭部をくっつけて背筋まっすぐが正しい立ち方です。」
ってもっともらしいことを言っていましたが、
実際やってみると、
首や肩や背中がつらい と思います。
踵に重心が乗っかるので、一歩も動けない感じ、
1分も続けられないです。
姿勢が悪くて先生に背筋まっすぐに治されたモデルさん
「う!」
思わず「これはつらい」って言ってましたもん。
何チャラ先生、実際自分でやってみてるの?
ってとても疑問でした。
首や肩がつらいのは、どうしてかというと、
筋肉を無駄に使っているからです。
背筋をまっすぐにして立つと、
実は首や肩、背中の筋肉を緊張させないと立っていられません。
2.まっすぐ立つと疲れるわけ
◆人間のからだは、まっすぐな棒状ではないんです。
◆足の上に骨盤があり、S字の背骨があり、
その上に、スイカぐらいの重さの頭が乗っているわけです。
背筋をまっすぐにすると、頭の重みで後ろに倒れやすいわけです。
◆そこで、背中や太ももの筋肉を緊張させて支えます。
◆ずっと背中や太ももの筋肉が緊張しっぱなしで、とても疲れます。
長く立っていられません。
首や肩、背中が凝ります。
足も疲れます。
※なので、
「背筋まっすぐは、正しい立ち方ではありません!」
3.正しい、疲れない立ち方とは?
正しい、疲れない立ち方は、余計な筋肉を使わない立ち方です。
疲れるのは筋肉なので、筋肉をできるだけ使わない立ち方が
疲れない、正しい立ち方です。
ちょっと話は変わりますが、
洗濯機とかイスとか、変な形の石とか、
角のところを使って、何でもバランスをとって立てることができるおじさんがいますよね。
これは、物の重心をすばやく見つけて、それを中心して立てているわけですよね。
物なので、筋肉は使っていません。
自分のバランスだけで、立っているわけです。
そうです、ヒトも究極、
からだの重心の位置で、
骨格のバランスだけで立てれば、
筋肉を使わないで、立っていることは可能なわけです。
筋肉を使わないから、疲れない、凝らない。
4.本当の疲れない正しい立ち方
◆体重は、足裏全体にかかる感じです。
背筋まっすぐは、踵重心でしたが、
重心を少し前の方に移して足裏全体に体重をかけます。
◆骨盤を前に押し出す感じ!
前に重心を移すときに、上体を倒すのではなく、骨盤を前に押し出す感じにします。
◆骨盤の上に背骨が自然と乗っかってる感じ。
背筋は伸ばさないで、骨盤・背骨と骨格を意識して、乗せていく感じ。
◆最後に、頭を背骨の真上に乗せる感じ。
◆足裏から頭まで、骨格の重心バランスがとれるような姿勢にします。
◆首や肩、背中、太ももなど、
筋肉をできるだけ緊張させないような位置をさぐります。
◆最終形態は、やや前傾した姿勢です。
壁際に立つと、お尻や背中や後頭部は壁から離れています。
◎この姿勢がとれると、疲れにくく長く立っていることができます。
背筋まっすぐの姿勢と比べてみてください。
その違いは歴然です。
5.さいごに
人間の場合、背筋まっすぐが安定した正しい姿勢でないのは、骨格の形や足の形を見れば
明らかです。
足の形から人間の正しい重心位置を説明した記事があるので、参考にしてください。
正しい姿勢で立つための重心のかけ方って、踵重心だの、足先だの、親指だの、色々な説があって、どうしたらいいのか迷うと思います。でも、人間の骨格構造がわかると、おのずと、どういう風に重心をかけるのが、正しい姿勢で立っているためにいいのかわかります。この記事では、正しい姿勢で立つための、なるほど!と納得できる重心のかけ方を解説します。踵側から見た足の構造と重心踵側から見た足の骨の構造が、次の図です。これを見ると、膝から足につながる太い骨(脛骨)の中心と踵の骨の中心はちょっとずれていたんですね!脛骨... 正しい姿勢で立つのための重心のかけ方を解説! - 笛吹きおじさんの、中高年が健康で快適に生きるための情報 |