私達の診療所を受診された60代のおばさん。
外反母趾がひどいです。
外反母趾になるのは、何かが間違っているからですが、
このおばさんから実際学ぶことは多かったです。
外反母趾のおばさんから学ぶ
外反母趾の原因とその改善方法を解説しますね。
☆外反母趾の原因
このおばさんの外反母趾はこうです。
「私、靴底の減り方も偏ってないし、
足裏には、魚の目もタコもなくてきれいですよ、
歩くのも正しい方法で歩いているんです。」
「でも、どうして外反母趾になるんですかね・・」
こういうおばさん、多いです。
何かが間違っているから、外反母趾になります。
その何かですが・・
どう歩いているのか聞いてみました。
「わたしは、正しい歩き方で、
踵で着地して、それから足の外側に体重をかけて、次に親指に体重をかけて抜いていく歩き方をしています。
「何か間違っていますか?」
私→「なるほど、正しいと思ってそういう歩き方をしているおばさんたくさんいますが、
その歩き方が外反母趾を作っています。」
「え、え~。長年正しいと思ってそう歩いてきたのに・・・」
なぜかっていうと、その歩き方は
踵着地から最後に親指に力がかかって抜くときに、親指に外側に力がかかって
親指を曲げます。
また、
親指以外の4本の指が使えていないと、
つまり親指以外の4本の指にも力が入って体重を支えていないと、
親指に内側にかかる力を支えきれずに、よけいに親指が曲がることになります。
「そうなんですか・・」
その上にそのおばさんは、5本指の靴下を愛用していました。
「5本指の靴下」
これがくせもので、水虫なんかには良さそうな気がしますが、
歩くときに、5本の指が離れて伸ばされるのは、
足指に力が入りにくくなり、
足指が体重を支えることに使われにくくなります。
その結果、足の親指を支える力も弱くなって、外反母趾になりやすくなります。
☆外反母趾の改善
(1)歩き方
外反母趾の改善には、まず歩き方をな変えること。
踵着地で親指から抜く歩き方ではなく、
足から先に歩くのではなく、腰から歩くようにする。
腰を前に移動させることで、それに足がついていく歩き方。
足は足裏全体で着地。
足をぬくときは、足指の真ん中(中指)から重心が通るように歩く。
そうすれば、足の親指に内側方向への力はかからない。
→外反母趾にならない
(2)足の親指以外の4本の指を使う
足の親指以外お4本の指も、歩くときにしっかり使うようにすること。
着地するときは、足指全部も使って体重を支えるようにすること。
そのために、足指の握り込み運動なんかいいと思います。
足裏のアーチ、これは横方向もあるので
これを回復するためにも、
足指の握り込みで、足裏の筋肉をきたえる。
5本指靴下は、足指に力が入りにくくなるので、やめること。
(1)(2)のことをしっかりやれば、外反母趾は進行せず、改善してくると思います。
☆まとめ
このおばさんには、
イイと思われている歩き方、五本指の靴下、実は外反母趾によくなかったわけです。
世の中、理屈でイイと言われていても、実際は良くないことがたくさんあります。
また、人によっても、良かったり、良くなかったりします。
まず、自分にイイか悪いか、ウソかホントか、やってみることです。
今回の外反母趾の改善方法も、ウソかホントか実際試してみてください。