腰痛の予防や改善に、病院や治療院で、「腹筋や背筋の強化をしましょう。」と
言われることがありますよね。
でも腹筋運動は、逆に腰痛を引き起こしたり、腰痛を悪化させる可能性があるので、
逆効果ということがわかってきているんです。
今回は、その理由と、正しい腰痛予防法や改善方法を説明します。
1.米軍も腰痛予防に腹筋運動を除外した
(引用)
2015年の米海軍専門誌「ネイビー・タイムズ」では、海軍兵士が毎年2回パスしなければならない体力測定から腹筋運動を除外するよう要求した。
と記述があります。
理由は、「腹筋運動をすることは、腰回りを痛める主要な原因だと見なされた。」
ということです。
どういうことでしょうか?
従来の腹筋運動って、
腹筋を縮めて、腰が丸くなるじゃないですか。
腰が丸くなると、腰の骨の間のクッション(椎間板)が圧迫され狭くなって、
腹筋運動を繰り返してると、椎間板がでてきて、いわゆるヘルニアを引き起こし、
ヘルニアが神経を圧迫して、腰痛につながる恐れがあるわけです。
また、腰の筋肉が無理に引き延ばされるので、筋肉に負担がかかり
それでも、腰痛を引き起こしたり、腰痛を悪化させることになります。
腹筋運動が、腰周りを痛めるということに、やっと気づいたわけですね。
2.正しい腰痛の予防法・改善方法
(1)腰痛の一番の改善は、からだを柔らかくすること
腰痛は、病院にいくとレントゲンをとられて、腰の骨が変形してるの、ずれてるの
って、骨のことしが説明されないと思います。
でも、ほとんどの腰痛は、腰まわりを中心として、筋肉が硬くなっているために
起こっています。
なので、腰痛の予防や改善は、筋肉をよく温めること、からだを柔らかくしておくこと
が一番大切です。
子供の頃の柔軟なからだでは、腰痛なんて考えられませんね。
中高年になって、からだが硬くなってくると、腰痛も起きやすくなります。
筋肉を温めるのは、
入浴・温泉・サウナ。温熱療法などありますね。
(2)腰痛の予防や改善は、日頃の姿勢も大切
腰痛を起こしやすい人は、だいたい重心が後ろにきています。
どういうことかというと、踵に体重がかかった後ろ重心の姿勢です。
踵に体重がかかっていると、だいたい二通りの腰を悪くする姿勢があります。
・踵重心で、腰が丸くなってくる
・踵重心で、お腹がでて、腰を反らせている
そのような姿勢が、腰の筋肉に負担がかかり、腰痛をまねきます。
腰痛の予防や改善には、前重心にして、腰部は丸くなったり、反りすぎたりしない
自然な湾曲にすることが大切です。
そのためには、やや前傾して足指で支えている前重心の姿勢が、
腰痛の予防や改善に良い姿勢です。
前重心については、次の記事も参考にしてみてください。
↓ ↓ ↓
合気道などの武道に学ぶ、日常生活で、からだの動きがトッテモ楽になる姿勢とは?
(3)本当の腹筋力とは
良い姿勢を保つには、確かに腹筋力も大切です。
重い物を持ち上げるときに、息を止めて、お腹にグッと力を入れますよね。
それは、腹筋を緊張させて、お腹の中の圧力を高めて、背骨を支えるためです。
本当の腹筋力は、腹筋を縮めることではなくて、逆にグッと力を入れて、
引き延ばす力を高めることです。
腰が曲がって痛みがでているおばあちゃん方は、お腹の筋肉がペちゃーんと
凹んでしまって、お腹にグッと力を入れてと言っても、全然できません。
良い姿勢を保ち、腰痛を予防、改善するには、腹筋にグッと力を入れる力を
保つことが、本当の腰痛予防・改善のための腹筋力です。
本当の腹筋力を高める方法は、次のようにすると良いでしょう。
お腹を膨らませながら、グッと腹筋に力を入れる運動を適宜繰り返す。
◎まとめ
腰痛の予防や改善には、従来の腹筋運動は逆効果!
正しい、腰痛の予防や改善の方法を行うとよいです。