1.太陽光の恩恵
私たちの地球は、太陽光によって温められ、
大気が循環し、雲が作られ、雨が降り
生命にほどよい環境が作られています。
植物は、太陽光によって光合成を行い、
成長して酸素を供給してくれます。
私たち人間は、その植物を食べたり、
その植物によって育った動物を食べ、
植物が出した酸素を吸って生きていくことができます。
太陽光がなかったら、私たちは生きていけません。
しかし、太陽光が直接、私たちの健康や病気の治療に
有効であるとの 認識は少ないかもしれません。
でも、太陽光は、私たちの健康にたいへん重要な
関わりがあります。
たとえば、
結核の薬が出来る前は、日光浴療法が結核の治療に
行われていました。
また、欧米で多い乾癬という皮膚病やアトピーの治療に、
日光浴治療ツアーが実施されています。
2.太陽光とは
太陽光線は、波長の短い光から波長の長い光まで
連続した光が総合されたものです。
大きく3種類の光にわけられます。
私たちが眼で見ることの出来る光、虹に見られる7色の光は
可視光線と呼ばれています。
この光で、私たちは、物と見ることができます。
また可視光線は、体内のホルモンの分泌や生体リズムの調整
に関わっています。
植物の光合成にも、なくてはならない光です。
暖かいと感じる光は、可視光線の赤色より波長が長く
赤外線と呼ばれます。
赤外線は、からだに浸透しやすく、温熱作用があるので、
体温維持に必要な光です。
日焼けをしたり、ふとんを干して日光署毒ができるのは、
可視光線の紫色より波長の短い光で、紫外線です。
19世紀にヨーロッパを中心に、子供の骨がもろくなる
くる病が流行しました。
この原因が長い間わかりませんでしたが、
産業革命による大気汚染で、紫外線を浴びる量が減り、
そのために体内でビタミンDの産生量が低下。
このビタミンDがカルシウムの吸収を良くして、骨を丈夫に
することに不可欠だったことが後にわかりました。
このビタミンDは、骨を丈夫にするだけでなく、
制ガン作用などにも関わっていることが
わかってきており、大切なビタミンです。
紫外線・可視光線・赤外線の効能は、他にも
いろいろなことがわかってきています。
太陽光線は、私たちのからだに必要不可欠のものです。
3.太陽光不足の影響
(例1)
極北では、6カ月の長い間太陽がでない夜の
状態が続きます。
この間、エスキモーの女性は月経が止まります。
男性も性的衝動が止まります。
これは、太陽光の不足で誰にでも起こりえる、
ホルモン系の弊害です。
(例2)
秋から冬にかけて日照量が減ってくると、それに伴って
うつ病が発生することがあります。
これが、季節性うつ病です。
太陽の光不足で、自律神経や精神面にも
影響がでる例です。
4.紫外線の功罪
強い日差しをあびれば、皮膚が赤くなったり、
皮がむけたり、いわゆる日焼けがおきたり、
しみやそばかすの原因になるのは、紫外線です。
強い紫外線を大量に浴びれば、
皮膚への弊害はありますが、
なにごとも、適量というものがあります。
紫外線を全く浴びなければ、くる病や骨粗鬆症になります。
私たちのからだには、適量の紫外線は必要不可欠です。
また、紫外線の弊害を修復するしくみが
からだには備わっています。
5.太陽光線の必要性
われわれ人間を含めて、地球上の生物は、
紫外線・可視光線・赤外線の3種類の光線が総合された
太陽光線に適応して、進化してきました。
従って、私たちのからだはこの3種類の光線を
浴びたときに、
生命力が高められ、自然治癒力が高まります。
古代エジプト人は、体験的に太陽光がからだに
必要なことを認識して
太陽神ラーとして崇拝していました。
私たちも、からだへの太陽光の必要性をもっと認識し、
日光浴を積極的に行うようにすると良いと思います。