カロリー摂取が多いと、脂肪になって太ると思い込んでいますが、カロリーで太るやせるを考えるのは、今や非常識になっています。
太るのは、同じカロリーでも、その食事内容によるということです。
カロリーと肥満、正しい知識をまとめました。
☆そもそもカロリーって何?
カロリーってわかっているようでわかっていないと思いますが、
要は「エネルギー」で、
カロリーっていうたべものあるわけではないです。
カロリーって物理学の単位で
1gの水の温度を1℃上げることができるエネルギー量で
これが1kcal(キロカロリー)
で、食べ物のカロリーでどうやって計算すると思います?
実はその食品に含まれる三大栄養素「たんぱく質・脂質・炭水化物(糖質)」
のそれぞれ決まっている単位カロリーにそれぞれの量を掛けたものです
タンパクの基本カロリーは4kcal
脂質 9kcal
炭水化物 4kcal
って決まっているので、
その食べ物がタンパク質40g、脂質10g、炭水化物40gだったら
4×40+9×10+4×40=410kcal となるわけ
カロリーってあくまでエネルギーなんで、
カロリーが高ければ、それだけからだを動かすエネルギーが多い
カロリーが少なければ、からだを動かすエネルギーが少ない
ということで、過剰なエネルギーが脂肪に変わることはないわけです。
いつからカロリー過剰=肥満になったのでしょうか
また、このカロリー自体もどうもへんです。
☆栄養素のカロリーはどうやって決めたか?
栄養素のカロリーの測定は、150年位前の科学者の実験が元で
それが今も使われているのは驚きですが・・・
その方法は、実に単純で
たとえば、タンパク質1gを容器内で燃やして
容器内の温度上昇を測定して、
水1gの温度を上げるのに換算、
タンパク質の人間での吸収率を概算で掛けて
タンパク質1gは約4kcalと算出されました。
何かとてもいいかげんで変じゃないですか。
栄養素に火を付けて燃やしたときの熱量計算です。
もろに、物理的数値です。
現在使われているカロリーが、そんなことで計算されていたとは、
誰も気付きませんよね。
人間の消化吸収システムで生み出される熱量とは、全く別ものです。
そうやって計算された脂質の1gのカロリーは、9kcal。
脂ですから、よく燃えて熱量が高いわけです。
人間が脂質を食べたからと言って、
からだの中で火をつけるわけではありませんから、
高カロリーになるわけはありません。
こんな変なカロリー計算が未だに使われているって
信じられないですね。
☆脂質は脂肪になるわけでない
「脂質」はどうしても「脂肪の材料」と思いがちですが、
脂質は体中の細胞の膜や女性ホルモンなどの材料に使われ、
残りはほとんどは排出されてしまうことが分かっています。
で、何がからだの脂肪になるかというのは、いまはやりの糖質制限の
糖質です。
☆糖質がなぜ脂肪になるか?
ヒトのからだの血中には1リットルあたり1gのブドウ糖が含まれています。
それが血糖値。
で、この血液中のブドウ糖の最大消費地は、「脳」です。
脳が働くためには、常に血糖値はほぼ一定値を保ってなくてはなりませんが、
血糖値が下がってきて、脳の働きが悪くなってきた場合!
どうします?
すぐ食事できればいいですけど、
いつもすぐ食事できるとは限りません。
でからだはどうするかって言うと、
からだのタンパク質を分解してブドウ糖を作るわけです。
でタンパク質分解に必要なエネルギーは、
からだの脂肪を分解してエネルギーを作ります。
なので、糖質を制限すると
血中のブドウ糖が足りなくなるので、
からだのタンパク質と脂質を分解するので、
やせてくる!
というわけです。
で、逆に血液中のブドウ糖が多すぎる場合、
多すぎると血管がダメージを受けるので、
からだは多すぎるブドウ糖を減らそうとするわけ。
でこの
よけいなブドウ糖を中性脂肪に変えて、
脂肪細胞にためておく。
という反応がおきるわけです。
これが糖質が脂肪になるしくみです。
☆結論
カロリーが多いために太りやすくなるのではありません。
太るのは、食事の内容が問題です。
太るのは、食事の内容に糖質が多い場合、
糖質が脂肪に変わります。
例えば私の大好きなアボカド。
脂質が多いので1個180kcalもありますが、
糖質は1gくらいしかないです。
食物繊維もビタミンもミネラルも豊富だし、
健康にも美容にも良いことづくめ。
高カロリーだから、脂質が多いから太る?
そんなことはありません。
私は、しょっちゅうアボカドを食べていますが、
太ることは、全く無いです。
「カロリーが多い=太る」神話から目覚めましょうね。