リーダーというと、頭が良くて体力があって、カリスマ性を備えて組織を引っ張って行ける人のイメージがありますね。もし自分が、大なり小なりチームのリーダーになった場合に、今までのリーダー像だと、「ムリムリ、できない」と思う方が多いと思います。でも、これからの新時代のチームリーダーに求められる能力は、いままでのイメージとは違うと思います。大胆な発想の転換が必要だと思います。
ある居酒屋での話
これから新時代のリーダ-に求められる能力について、次のエピソードから
まず考えてみます。
これは,実業家や経済評論家など様々な肩書きをもたれる藤澤久美さんの書籍に
あったエピソードです。
何人かで居酒屋で食事をしてて、ほとんど食べ終わっていたときです。
炭火焼きの地鶏がカウンター越しの調理場に残っていました。
そこに若い女の店員さんが来て、
「残った地鶏を別の味付けでお持ちしましょうか?」
「お代は結構ですから」
「え・・」
半信半疑で頼んでみると
ポン酢で和えられた地鶏がでてきて、
それが、さっぱりしてとてもおいしかった再びやってきた店員さんにとてもおいしかったというと、
今度は、炭火焼き鉄板に残っていた鶏の脂を使って
ガーリックチャーハンを作って持ってきてくれました。それも無料。
社員さんですか?
って聞くとアルバイトでした。アルバイトなのに、こんな勝手なことをしていいのか不思議で聞いてみると、
そのアルバイトさんの対応は、マニュアルや店長からの指示ではなくて、
お客さんの表情や注文状況をみて、自分の判断で自由にやっていることでした。
こんな話は、あの3.11の東日本大震災のときに、ディズニーランドでありました。
帰宅できなくなったゲストさんに、キャストがそれぞれの判断でゲストのケアをしていましたよね。
あるキャストは、売り物のダッフィーのぬいぐるみを防寒と防災頭巾の代わりにしてもらうために配っていました。売り物のお菓子も配っていました。
新時代のリーダーに求められる能力とは
予想外の突発的な出来事があった場合、
マニュアルやリーダーの指示がないと動けないようでは、
現場が混乱し、お客さんにたいへん迷惑がかかってしまいます。
今までのリーダーシップ型では、変化にうまく対応できないですね。
インターネットで情報量がものすごく増え
価値観やニーズもものすごい多様化です。
モノやサービスが当たり前なので
量より質、
納得できる価値が求められます。
そして、変化の速さ。
先週流行っていたのが、今週はもう忘れ去られる。
こんな時代ですから、
従来型のリーダーシップ型では、遅い、対応できない!
発想の転換が必要です。
そうそこで、新時代のリーダーに求められる能力は、強いリーダーシップで部下に指示をだし、引き連れる能力ではなくて、
部下の裁量で、現場に臨機応変にすばやく対応できるようなチーム、組織を作れる能力です。
で、新時代のリーダーは何をするか?ですが、
極端なことを言えば、何もしない。
余計な指示は出さないこと。
現場での部下の裁量に任せること。
但し、自分のチームや組織の方向性、役割はしっかり認識させておかないと、
最近多い、チェーン店のアルバイトの不適切な動画のような問題人がでてくるので
注意しないといけません。
私も小さい組織のリーダーをしていますが、
私から余計な指示は出しません。
お客さんにどうしたら喜んでもらえるか、満足してもらえるかでの認識を
同じように持った上で、
じゃあ、どうしたらいいかは、現場に任せています。
ちょっとやり方がまずそうな場合は、否定はしませんが、
「これはどうかな~、他に方法はないかな~」
と考えさせます。
できるだけお客さんに迅速な対応、満足してもらえる対応をしてもらい、
トラブってどうしようもなくなったときには、助けに行ってあげます。
まとめ
新時代のリーダーは、強いリーダーシップは必要ありません。
発想の転換が必要です。
チームの役割、方向性は共通に意識させ、あとは現場で、部下の裁量に任せることだと思います。