昨晩、家内の作ったギョウザが失敗して、片面真っ黒焦げ。
昔から、「焦げたものを食べるとがんになる」というようなうわさがあるので、
念のため、焦げたところを取り除いて食べました。
でも、「焦げた物を食べるとがんになる」ってホントでしょうか。
気になるので調べてみました。
1.肉や魚のたんぱくの焦げ
肉や魚を、フライ・網焼き・バーベキューなどで、高温で調理すると、
「ヘテロサイクリックアミン」っていう物質ができるらしいです。
ヘテロサイクリックアミンは、20種類以上種類があって、そのなかの10種類に発がん性が指摘されています。
魚の焦げの中からこの「ヘテロサイクリックアミン」が初めて発見されたので、焦げを食べるとがんになるっていう話が広まったようですね。
でも、この発がん性というのは、ラットやマウスを使った動物実験の話で、ヒトへの発がん性は明らかにはなってないです。
ヘテロサイクリックアミンって、焦げの中だけではなくて、食品廃棄物やゴミ処理地などからも発生する可能性があって、たばこの煙にも含まれてるので、焦げ以外からも知らないうちに摂取している可能性があります。
でもでも、発がんが認められた摂取量というのが、平均的な摂取量の約20000倍らしいので、現実的にそんな量を摂取することはないので、焦げたところを食べたくらいでがんになることはないでしょう。
それよりも、朝食はベーコンエッグ、昼食は焼き肉定食、夜は焼き鳥で一杯というような食生活が多いような人は、焦げよりも、肉食過多による腸内環境の悪化による発がんのリスクが増えそうです。
Cancer science誌オンライン版2017年3月3日号の報告によると、
肉を多く食べる男性は、そうでない人と比べて、大腸がんの発症リスクが1.3倍以上と、有意に高いことが、岐阜大学の和田 恵子氏らによる研究で明らかにされています。
焦げを好んで食べる人は少ないでしょうから、「がんにならないためには、肉を食べ過ぎないことですね。」
2.炭水化物の焦げ
こんがりキツネ色に焼けたトースト、カリッと香ばしく揚がったフライドポテト、パリッと茶色に焼けた餃子の皮、香ばしいごはんのお焦げ・・・・。
見た目も香りも食欲をそそり、食べるとその食感や味もとても好ましい日常の食べ物ですが、それらの焦げたところには、「アクリルアミド」と呼ばれる発がん物質が、多く含まれます。
このアクリルアミドは、焦げだけではなくて、アスパラギンというアミノ酸と炭水化物が一緒に120℃以上で加熱されると、焦がさなくてもできてしまうようです。
アスパラギンも炭水化物も、ごく普通に穀類や野菜等に含まれるので、高温で加熱調理すればできているので、人間は火を使うようになってから、ずっとアクリルアミドを摂取しているわけだ。
じゃあ、アクリルアミドでの発がんのリスクは、動物実験では確かめられているようだけど、ヒトに対しては、やはりはっきりしません。
「アクリルアミド摂取ががんリスクを上げる」という結果が明確に出たのは2007年のオランダでの調査だけで、一方、「がんリスクは上昇しない」という調査結果は、かなり多く出ています。
一時、ポテトチップスはアクリルアミドの含有量が多いので「ポテチ発がん性」なんて新聞記事になったことがあるけど、フライドポテトだって、かりんとうだって同じだよね。
身近なところに発がん性物質と呼ばれる物は、山ほどあると思います。それらをいちいち気にして生活することは不可能だと思います。
発がん性物質を含んでいる食品でも、大量に摂りすぎないように、ほどほどにしておけばいいわけで、あとは自分の免疫力を落とさない生活に心がけることだと思います。
◎まとめ
焦げた食べ物でヒトががんになるという明確な根拠はありません。